発売元: 角川書店
価格: ¥ 580
発売日: 2004/06
著者:米原万里
一九六〇年、プラハ。小学生のマリはソビエト学校で個性的な友だちに囲まれていた。男の見極め方を教えてくれるギリシア人のリッツァ。嘘つきでもみなに愛されているルーマニア人のアーニャ。クラス1の優等生、ユーゴスラビア人のヤスミンカ。それから三十年、激動の東欧で音信が途絶えた三人を捜し当てたマリは、少女時代には知り得なかった真実に出会う!大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。
今のご時勢にお恥ずかしいことなんですが、実は私は海外旅行というものをしたことがありません。だからこれを読んだときに、小学生たちがする会話が、私自身が今現在までしたことのなかった会話で驚きました。
自分の国を離れている間に戦争がはじまって、帰れなくなるという現実。日本にいる私にはとても考えつかないこと。でも現実に、戦争や国や政府によって弾圧を受けて、自分の民族を意識し、自分の思想や信仰を持つ小学生たちが世界にはたくさんいるんですね。というかそういう風にならざるを得なかったのだな、と。
目頭が熱くなる場面もありました。
これがノンフィクションなんて、すごいです。